「歌ってみた」を投稿してみたい、「歌い手」になってみたい!
けど、歌ってみたってどうすれば…何も分からない。
そんなあなたに向けた記事です。
いきなりズバリ言ってしまうと、歌ってみたの投稿までに必要なことはものすごくたくさんあります。ですのでひとつずつ確認していきましょう。
歌ってみたを作るのに必要な機材は、まずはパソコンとオーディオインターフェース、そしてマイクです。この他にもヘッドホンやマイクケーブル、マイクスタンドなど、歌を録るためにはいろいろと買い揃える必要があります。
スマホでの録音は推奨しません。スマホでも簡単な録音はできますが、不便なことが多いです。本格的な歌ってみたを作っている人は皆さんパソコンで録音しています。自分も同じ土俵で歌ってみたをやりたいと思うのでしたら、パソコンでの録音をおすすめします。
次に歌う曲について。
自分が歌いたいと思った曲を歌うのが一番ですが、じゃあその曲って歌っても大丈夫なのか?ということを知っておく必要があります。
曲の権利関係と言うと、よく聞くのが「著作権」だと思います。
これは「楽曲」そのものに関する権利のことで、「こういうメロディの組み合わせを考えた」とか「こういう歌詞を考えた」という人(作者)が持っている権利です。この著作権があることで、作者は「この曲は○○に使ってもいいよ」と決めることができます。よく「著作権違反」のような言葉を使う方が居ますが、「著作権」は使う人への罰則ではなく、作った人の「権利」のことなので、勘違いしないでくださいね。
先ほど書いた通り、著作権を持っている人はその曲をどう使っていいか決めることができます。でも「作者様、あなたの曲をカラオケボックスで歌いたいのですが、歌ってもいいですか」なんていちいち許可を取ったりしていませんよね?
作者が全部の問い合わせに可否を出していたり、その使用料を受け取る事務手続きしていると大変です。
そこで、作者の代わりに「JASRAC」や「NexTone」といった著作権管理団体が管理をしています。これらの管理団体はよくインターネット上では叩かれていますが、面倒な許可や使用料徴収などの手続きを代行してくれる、作詞者・作曲者にメリットがある団体なのです。
YouTubeやニコニコ動画などでは、JASRACやNexToneと包括契約を結んでいます。YouTubeやニコニコ動画はその管理団体に、投稿者や視聴者の代わりに使用料を支払っているので、ユーザーは個人で管理団体に対して使用料を支払う契約をせずに歌ってみたを投稿できるのです。
※Twitterはこういった契約をしていないので、Twitterに歌ってみたを直接投稿するのはダメです。
音楽に関する権利でもう一つ重要なものがあります。
それは「著作隣接権」や「原盤権」と呼ばれる権利です。
これは「音源」に関しての権利のことで、曲を音源化=CDとかYouTube投稿とか、カタチにして世に出したときに、関わった人や会社が持つ権利です。
「私がギターを演奏しました」「私がドラムを演奏しました」とか、「私が録音・編集しました」「弊社がCDを出しました」と、関係者がいっぱい居て、複雑なものです。
この権利は著作権管理団体では管理しておらず、CDを出した会社などが代表して管理していることが多いです。
例えば市販CDに入っているオフボーカル音源は「歌ってみた」で使うと著作隣接権的な許可が無いので、使ってはいけません。
同じく、カラオケ店にはカラオケ音源がありますが、これを録音してYouTubeに投稿するのもNGです。カラオケの音源はカラオケ音源を制作する会社が著作隣接権を持っているからです。
ボカロ曲などであれば、piapro(ピアプロ)というサイトにその曲のオフボーカル音源を置いてくれているボカロPが多いです。
piaproでは、その音源をダウンロードする際に、使用に関する規約(使用許諾)が表示されます。この内容に従って音源を使用するのでしたら(著作隣接権の)問題は無いということです。
いちいち権利者に許可を取りに行っていたら、曲を作った人はその対応に追われて大変ですので、連絡はせず、この規約に従って使用してください。
アニソンやJ-POPなどでは、YouTubeなどに投稿OKな音源を作って公開している方も居ます。こちらも同じく、規約に従って使用してください。
また、探してもオフボーカルが無い場合は、後述する「ココナラ」などでオフボーカル音源を作成してくれるサービスもあります。
さて、歌ってOKな曲が分かりました。
では、どう録音するのか、です。
録音には「DAW」と呼ばれるソフトを使います。
DAWとは音楽制作ソフトのことで、作曲や録音やMIXなど、一通りのことが全部できるソフトだと思ってください。歌い手さんは録音のためだけにDAWを使っています。MIX師さんならMIXのためにDAWを使っていますし、ボカロPなら作曲から最終仕上げまでDAW上で行うことが多いです。
人気があるのはCubaseやStudioOneといったDAWです。オーディオインターフェースを購入すると付いてくることも多いです。
このDAWにオフボーカル音源を入れたり、ボーカルを録音したりしていきます。
音源を入れるときには「トラック」というものが作られます。
この「トラック」は陸上競技の「トラック」と同じようなものだと思ってください。選手(音源)がそこを走るための線引きです。
まずは空のトラックを作り、オフボーカル音源をそのトラックの中に入れます。
そしてボーカル用のトラックも作ります。メインボーカル用のトラック、ハモリ用のトラックなど、トラックを増やして重ねることで曲を構成していくのです。
このトラックに、まずは1回、仮歌として最初から最後まで通しでメインボーカルを録音してみましょう。
このトラックは仮歌で、ベースになるものなので、ひとまず置いておきます。
そして、本番用にもう1つトラックを作ります。
このトラックに1番のAメロを録音してみましょう。仮歌よりうまく歌えたか、チェックをしてください。
何度か歌ってみて、ベストな録音ができたら、それを取っておきます。
歌い直すときに、新しくトラックを作って、前の録音を残しておいてもOKです(最終的には1つに絞ります)。
次に1番Bメロ…サビ…と、同じように何度か録音してベストなテイクを残していきます。
さらに、その音源を聞き返して、ちょっとダメな部分だけを録音し直します。ワンフレーズだけとか、1音だけでも、ダメだなーと思ったところは局所的に録り直しです。
そして、歌の全部が納得いくものになったら、ベストな部分だけを切り貼りして、1つのトラックにまとめます。ただし、サビなどの繰り返しで音が被る場合は、メインボーカル1、メインボーカル2のようにトラックを分けてください。
ハモリなども歌えれば同じようにして歌っていきます。ハモリが歌えない場合はMIX師さんにハモリ作成をお願いすることもできます。
ただし、ハモリ作成で作ったハモリは、メインボーカルから無理やり音を上げ下げして作っているので、自分で歌うものよりも音質が悪くなります。本当にこだわるなら自分で歌えたほうがいいものができますよ。
さて、こうしてMIX前の音源ができました。これを自分でMIXするのは大変なので、基本的にはMIX師さんに渡してMIXしてもらうことになります。
MIX師さんに渡すには、それぞれのトラックを別々に書き出しておく必要があります。
DAWによって操作は異なりますので、個別トラックの書き出し方は検索してみてください。
では、MIX師さんはどうやって探したらいいのか、ですが、これは「ココナラ」というサービスがおすすめです。
TwitterなどでもMIX依頼を受け付けている人はいますが、直接お金や金券をやり取りすることになるのでおすすめしません。
「支払ったけどMIX完成する前に逃げられた」という歌い手さんや、「MIXしたのに入金されず逃げられた」というMIX師さんの話を聞くことがあります。
また、こういったインターネット上での取引は「特定商取引法に基づく表示」として、MIX師の本名や住所などを公開できるような表示が求められます。
匿名でやっていると法律違反ですので、法律違反な人には頼まないようにしましょう。
また、同じく、アマゾンギフトカードなどの金券類の番号を知らせる方法で依頼を受け付ける人も居ますが、こちらも正しく管理していないと「脱税行為」が疑われることもあります。
こういうことをしているMIX師さんには注意してください。
ココナラでは事務局がお金を預かり、完成した時点でそのお金が作業者の手に渡るシステムですので、金銭トラブルを防ぐことができます。
また、「MIXします」という出品の数は約2000件ほどあります。経験豊富な人を選ぶと良いでしょう。。
歌ってみたミックス・マスタリングの依頼・相談 | ココナラ
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一通り説明しましたが、不明な点があればご質問は
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