マナツ☆ブログ

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3000円コンビで最強コスパ。TRN Dolphin + NICEHCK SincFirstレビュー

今回は、手頃な価格で圧倒的な楽しさを手に入れるオーディオハックの話です。
導入したのは、実売価格3000円前後、セールを狙えば2000円台でも手に入るTRNのエントリーモデル、Dolphin

TRN Dolphin

amzn.to

イルカをモチーフにした(?)流線型の金属筐体に、10mmの第二世代LCP振動板を搭載したシングルダイナミック構成のイヤホンです。
この価格帯としては異次元の分離感と、LCP振動板らしいタイトで弾力のある低域、そして突き抜けるような明るい高域が特徴となっています。

ただし、ネット上のレビューでもよく指摘されている通り、デフォルトの構成だと高域のピークがややキツく、聴き疲れしやすいドンシャリ傾向があります。
そこで、Dolphinに付属している標準の3.5ミリケーブルは使わず、即座にリケーブルを敢行しました。

組み合わせたのは、NICEHCKの7N高純度無酸素銅ケーブル、SincFirst。こちらも3000円台で買えるケーブルです。
このケーブルは、銅線らしい自然な温かみと中低域の密度感をプラスしつつ、高域のトゲを滑らかに丸めてくれる特性を持っています。
この二つのシナジーがバッチリでした。
Dolphin本来の持ち味であるレスポンスの良いタイトな低域に、SincFirstの豊かな押し出し感が加わることで、弾力のあるブリブリとした楽しい低域に進化。
さらに、ちょっと耳に刺さるなと感じていた高域の鋭さが絶妙にいなされて、解像度の高さを維持したまま圧倒的に聴きやすくなりました。
ケーブルを換装して初めて、このDolphinというイヤホンの真のポテンシャルが引き出された気がします。
総額でも5~6000円に収まる構成でありながら、そこらの高級機を脅かすようなダイナミックで楽しいリスニング体験を届けてくれる。有線イヤホン入門にもおすすめです。

分割スペースキーなWobkey Crush 80を作ってみた

今回はキーボードを改造してみた話。
私が普段から愛用しているテンキーレスキーボード、WobKey Crush 80 Reboot Proは、実は基板自体が最初から分割スペースバーに対応しているんですよね。
ただ、公式から出ている分割スペース用のプレートはISO配列用のものだけ。ところがどっこい、アリエクスプレスでUS配列と分割スペースという組み合わせのサードパーティ製プレートを発見したので購入してみました。
実際に魔改造に挑戦する方は、スタビライザーが追加で必要になるので、買い忘れないように注意してくださいね。

肝心のキーキャップは、以前レビューしたアリエクのIllusion(※インスパイア系)というモデルを使っています。分割したスペースにぴったり合うショートスペース用のキーが、セットの中に最初から同梱されていたのが本当に幸運でした。2.75uと2.25u、そして中央に1.25uという分割です。

そもそもテンキーレスサイズなら物理キーはたくさんあるのだから、わざわざ親指のキーを増やす必要はあるのかという疑問を持つ方もいるでしょう。
そのご意見はごもっともです。しかし、普通のUS配列という圧倒的なタイピングのしやすさと、ホームポジションから1ミリも手を動かさずに親指で特殊操作ができる変態的なギーク感。この二つのいいとこ取りができるのが、テンキーレスでの分割スペースの最大の魅力なのです。

これから何のキーを割り当てるのが最も効率的か、実戦投入しながらじっくり研究していきます。

【アリエクの闇】LEWITT LCT440PUREの偽物を購入した話

 

アリエクスプレスを眺めていると、たまに目を疑うような価格の商品が出てきます。今回見つけたのはLEWITTのLCT440 PUREというマイク。普通に買えば3万円から4万円はする代物が、なぜか1万5千円で並んでいました。

このLCT440PUREは、非常に現代的なノイズの少ない、高域までスッキリとしたクリアな音で、PUREという名前に見合う、3万円台では非常にオススメできるマイクです。

それが1万5千円。アリエク安すぎる。ただこの手の価格には、本当に掘り出し物か、ただの偽物かという2つの可能性しかありません。どちらに転んでも話のネタにはなるので、本物ならラッキーで偽物なら返金させて記事にするという前提の元、人柱として購入してみました。

不穏な空気は購入直後から漂い始めます。まだ商品が届いてもいないのに、ショップ側から「これはカスタマイズ品であり返品は不可」という謎のメッセージが届いたのです。「市販品だから返品は可能だ」と返信しても、「カスタマイズ品だから返品不可」と一点張り。この時点で嫌な予感が確信に変わります。

そして商品が到着。ここで最初にやったことは、箱を開ける前の撮影です。ここは面倒でも絶対に外せません。外装の状態から開封、内容物の確認まで、一連の流れをノーカットで動画に残します。メルカリ等フリマアプリのすり替え主張への対策でも同じですが、この記録があるかどうかでその後の交渉の難易度がまるで変わります。

実際に開けてみると違和感のオンパレードでした。  
付属品が違うし安っぽい。マイクの外装は似ているものの、中のダイヤフラムが別物。そして何より音が酷い。低域が明らかに薄いのに妙な篭もり感があり、高域はいかにも安物コンデンサーというような耳障りな音でした。この時点で偽物だと完全に確定です。

さっそく返金申請に進もうとすると、ショップ側が言っていたカスタマイズ品という言葉の本当の意味が判明しました。商品ページからは見えない裏設定でカスタマイズ品扱いになっており、アリエクスプレスのシステム上、客側からの即日返品対応がブロックされる仕組みになっていたのです。返金の初動をシステム的に止めにくるというかなり悪質な手口です。

ここでショップと泥仕合をするのは無駄なので方針を変えます。まずLEWITTの公式サポートに写真を送り、真贋判定を依頼しました。するとすぐに、「連絡ありがとう、これは偽物なのでアリエクスプレスに返品して」という明確な回答が返ってきました。この一文で証拠の強度がMAXになります。

公式サポートからのメールをショップに突きつけると、今度は「新しく商品を送り直すから楽しんで♪」というナメた連絡が来ました。これは時間を引き延ばしてプラットフォーム上の保護期間を切らせる典型的なトラップです。もちろんこんな提案には一切乗らず、証拠の開封動画と公式の回答をすべて揃えた状態で、ショップではなくアリエクスプレス本部へ直接返金と返品のエスカレーションを行いました。

カスタマイズ品設定によるブロックはありましたが、本部側が動画などの証拠を正確に審査してくれた結果、無事に返金申請が通りました。ショップのローカルルールに付き合わず、最初から上位の判断に持ち込んだのが完全に効いた形です。

今回の教訓ははっきりしています。  
ひとつは受け取り直後の開封動画を必ず残すこと。もうひとつは、相手が仕掛けたトラップに付き合わず、公式のエビデンスを集めてプラットフォームの大元へ証拠を突きつけること。この2つが揃えば返金申請は通ります。  
今回はLEWITTの公式サポートが迅速に返信してくれたことも、本当にありがたかったです。

海外通販に限らずフリマアプリでも同じ構図はあります。証拠を先に押さえておくかどうかがすべてです。  
とはいえ皆さんは私のように怪しい激安商品には手を出さず、信頼できる日本の正規代理店からマイクを買いましょうね。

【訃報】港区スマートホームの王、Wi-Fi消失により「石器時代の原始人」へと転生してしまう

私は、「選ばれし者」だったはずだ。

東京・港区。推定○億円という要塞に住まい、室内は最新鋭のIoTデバイス武装された、完全なる「未来」
朝は爽やかな音楽がかかり、Alexaが今日の天気を告げる。
「アレクサ、おはよう」
たった一言で、部屋中の照明が計算された色温度で灯り、エアコンが快適な室温を作り出す。
指一本動かすことなく、世界が私のために奉仕する……。

そう、私は「王」だった。
物理リモコン? あんなものは電池を食うだけの前時代の遺物だ。
スイッチ? 壁まで歩くカロリーの無駄だ。
すべては声で、あるいはスマホのタップ一つで完結する。
高度に発達したスマートホームは魔法と区別がつかない。
私は魔法使いであり、支配者であり、港区女子見下し隊隊長だったはずなのだ。

……あの日、歯医者から帰ってくるまでは。

玄関を開けた瞬間、違和感が走る。
「アレクサ、ただいま」
……返事がない。
青いリングが光らない。ただの黒い円柱が、虚ろな目でこちらを見ている。
スマホを見る。Wi-Fiの扇マークが消え、無慈悲な「4G」の文字。

調査の結果、ONU光回線終端装置)の死亡が確認された。
NTTの自動診断サイトは、冷酷な機械音声のように告げた。
「故障です。交換品は明後日届きます(意訳:それまで死んでろ)」

その瞬間、私の王宮は崩壊した。
Wi-Fiという一本の血管が切れただけで、家中のIoTデバイスたちが、ただの「プラスチックのゴミ」へと成り下がったのだ。

寒波が襲来している東京。室温は急速に低下していく。
「寒い……エアコン……」
スマホを取り出す。スマートホームアプリを開く。
「オフライン」
「オフライン」
「オフライン」
画面に並ぶ無数のデバイスたちが、一斉に私を拒絶する。
昨日まであんなに従順だったのに……! Wi-Fiが切れただけでこの仕打ちか!? 貴様らに心はないのか!?(ない)

「くっ……背に腹は代えられん……!」
私は屈辱に震えながら、引き出しの奥底に封印していた「物理リモコン」を取り出した。
埃をかぶったプラスチックの棒。前時代の象徴。
だが、今の私にはこれしかない。頼む、動いてくれ……!

……シーン。

液晶画面は虚無。反応なし。
電池蓋を開ける。そこには、液漏れして朽ち果てた単4電池のミイラが鎮座していた。
「電池切れ」
そうだ、普段声で操作しているから、電池が切れていることに気づくはずもなかったのだ。
予備の電池を探す。あるのは単3、単3、単3……。
「AA(単3)しかねぇぇぇぇぇ!!!」
必要なのは単4(AAA)。
ここに来てサプライチェーンの崩壊」である。

寒い。暗い。
スマートライトも反応しない。
私は暗闇の中で、スマホの明かりだけを頼りに震える原始人へと転落した。
つい数時間前まで、港区の王として君臨していた私が……。
高度なDXによって最適化された生活は、たった2本の単4電池がないだけで詰む「砂上の楼閣」だったのだ。

絶望の中、私は思い出した。
「物理」だ。
この世界を構成しているのは、デジタルではない。アトム(原子)だ。

私は壁に這いつくばり、照明のスイッチをカチカチと2回連続で連打した。
パッ!
ついた……! 常夜灯モードから全灯モードへの強制切り替え仕様!
エンジニアが仕込んだ裏コマンド!
「光あれ(Let there be light)!!」

次は熱源だ。
単4電池は……ない。エアコンは起動不能
だが、私には「アラジン グラファイトヒーター」がある!
こいつもスマートプラグに繋がれ、普段はアプリから制御されているが、プラグの側面には「極小の物理ボタン」が存在することを、私は知っていた。

暗闇の中、手探りでそのボタンを探す。
あった。ポチッ。
ブォン……!
0.2秒で立ち上がる遠赤外線の熱。
「あったけぇ……!!」
Wi-Fiなんていらなかったんや! 必要なのは熱線! 物理ボタン! アナログこそが正義!

そして兵站ロジスティクス)。
固定回線は死んだが、私には「povo2.0」がある!
スマホAmazonアプリを起動!
単4電池! カートへイン!
「ポチッ!」

勝った。私は勝ったのだ。
DXの崩壊という地獄から、アナログな知識とモバイル回線という武器を使って、生還したのだ。

ONUが届くまでの48時間、私はテザリングという細いロープにぶら下がりながら生きていく。
だが、もう恐れはない。
スマートホームの王よ、聞くがいい。
「真のDXとは、Wi-Fiが死んだ時に、壁のスイッチを連打できる『野生の勘』を残しておくことだ」

(……早くWi-Fi直ってくんないとチョー困るんで、NTTさんマジで早急にお願いします。あと単4電池はストックしとけ、絶対だぞ)

イヤホンのリケーブルはオカルトか?20年前の「1メートル100円」の記憶が私を沼に引き戻した話

イヤホンのリケーブルで音が変わるのか?という話。

最近人気のある有線イヤホンはケーブルを簡単に交換できるものが多くなりました。イヤホン専門店では「このケーブルに変えたらこんな音になった」などとレビューする記事や動画などを発信しています。
しかし、イヤホンケーブル程度の長さで、線材の違いが音質に影響するという説明は、かなり苦しいと感じます。AIに抵抗値の違いから来る音量の差を計算してもらったところ、銅線と銀線での音の差は0.0026 dB、つまり人間には違いが感じられないという計算結果です。
それでも「線材で音が違うと感じてしまった体験」が、どうしても記憶に残り続けています。


線材で音が変わると感じた最初の体験

その体験は、イヤホンではなく、20年以上前に自作スピーカーにハマっていた頃の話です。
当時はユニット選びや箱の構造、吸音材には熱心でしたが、ケーブルにはほとんど興味がありませんでした。

使っていたのはモンスターケーブルです。
モンスターケーブルは、当時からアメリカNo.1とも言われていた音響用ケーブルメーカーで、品質面に疑いを持っていたわけではありません。
単に、たまたま手に入ったものを、そのまま使っていただけでした。

カナレ4S6に替えた理由は「安さ」だった

あるとき、スピーカーケーブルをカナレの4S6に替えました。
理由は音質追求ではありません。
当時、1メートル100円という安さで、日本製、しかも評判が良いという情報を見て、「試してみてもいいか」と思っただけです。

正直、期待はしていませんでした。
ところが、実際に鳴らしてみると、違和感がありました。
音が良くなった、というよりも、鳴り方が変わったと感じてしまったのです。

低域が少し締まり、全体の見通しが良くなったように聴こえました。
戻して聴き比べると、その差が分かってしまいます。
理屈では説明できませんでしたし、測定もしていません。
それでも、「違う」と感じてしまった事実だけが残りました。

そこで沼に入らなかった理由

ここでケーブル沼にハマらなかったのは、
100円でこの音なら、もうこれでいい」と思ってしまったからです。

これ以上高いケーブルを試す理由もありませんでした。
音の違いを感じてしまったことには困惑しましたが、
同時に「ここで深入りすると面倒なことになる」という感覚もありました。

結果として、ケーブルに関する違和感は、そのまま棚上げされました。

時間が経って、ワイヤレスイヤホンにハマる

それから長い時間が経ち、一昨年、ワイヤレスイヤホンにハマりました。
便利さや技術の進歩が面白く、しばらくはそればかり使っていました。

しかし反動のように、去年になって有線イヤホンへ回帰します。
音楽を聴く行為そのものに、もう一度向き合いたくなったからです。

4.4mm対応DACと、リケーブルのきっかけ

その流れで手に入れたDACFIIO BTR15)が、4.4mmバランス接続に対応していました。
ここで、ふと考えてしまいます。
「せっかく端子があるなら、使ってみたい」と。

それが、リケーブルを試した直接のきっかけでした。
深い理由はありません。
単なる好奇心です。

バランス接続で音は確かに変わった

実際にバランス接続にすると、音は変わりました。
これは当然で、出力が大きくなるからです。
アンバランス接続と同じ音量位置で比べること自体が成立しません。

ただ、そのとき頭をよぎった疑問があります。
「音が違うのは、出力が上がったからだけなのか」
「ケーブルの違いも、何か影響しているのではないか」

この瞬間、20年以上前のスピーカーケーブルの記憶が蘇りました。

そうして、ケーブル沼に足を踏み入れる

そこから先は、あまり立派な話ではありません。
気づけば、いくつかのケーブルを試すようになっていました。

違いは大きくありません。
体感で言えば、せいぜい1%程度です。
それでも、その1%が「癖」として感じ取れてしまうことがあります。

実際に使ったイヤホンケーブルの印象

以下は、あくまで主観的な記録です。

KBEAR 梵音絡(銅+銀メッキのミックス線)

基準としているTripowin Zonie(銀メッキ線)と比べると、
帯域バランスがやや悪いと感じました。

特定の帯域が強調されるというより、全体のまとまりが少し崩れる印象です。
音質が大きく変わるわけではありませんが、基準にはしづらいと感じました。

GY-Hifi 377(銀線)

低域がタイトになると感じました。
量が減るというより、輪郭が整理される方向です。

ベースラインが追いやすくなる感覚はありましたが、これも変化はごくわずかです。

JS-Hifi Obsidianグラフェン線)

最も分かりやすかったのは、アタック感です。
音の立ち上がりが、少し強調されるように感じました。

解像度が上がった、という表現は適切ではない気がします。
音の性格が、ほんの少し変わった、という印象です。


後から出会った、マイクロフォニック音という考え方

こうした試行錯誤をしているうちに、
X(旧Twitter)で「ケーブルの音の違いは、マイクロフォニック音によるのではないか」という記事を目にしました。※

 

そこでは、カナレのケーブルが、
他のケーブルと比べてマイクロフォニック音が20dB以上小さいという検証結果が示されていました。

これを読んだとき、
20年前に感じたスピーカーケーブルの違和感が、少しだけ腑に落ちました。

科学と体験のあいだに残るもの

マイクロフォニック音が、すべてを説明するとは思っていません。
ただ、線材や構造の違いが、思っている以上に物理的な影響を持っている可能性はあります。

リケーブルは、音質改善の万能薬ではありません。
それでも、過去の違和感と現在の体験が、一本の線でつながった感覚は確かにありました。

今も、イヤホンケーブル沼の中を、ああでもないこうでもないと言いながら歩いています。


なぜ『オーディオケーブルに音のキャラクターがあるのか?』 周波数特性の差を可視化する(保存版) - ブログ-オーディオを楽しもう

【SIVGA Que レビュー】北米産メイプル材の高級感溢れるイヤホン。

イヤホンは単なる「音を聴く道具」でしょうか?
私は、時には所有欲を満たしてくれる「工芸品」であってほしいと願っています。

今回、以前から気になっていた「SIVGA Que」を手に入れました。
このイヤホンの最大の特徴は、フェイスプレート「北米産ホワイトメイプル材」が使われていること。

自然素材ゆえに、一つとして同じ木目は存在しない。
ギターの木目をずっと見ていられる木目マニアとしては、こういう唯一無二のものってロマンを感じざるを得ません。

今回は、普段使用しているモニターイヤホン「Truthear ZERO:RED」との比較や、少しマニアックなスペックの話、そして「ベストバランス」だと感じたリケーブルについて語ります。

1. 音質レビュー:ベリリウムの深みと「木」の優しさ

まずは音質の印象から。
SIVGA Queは、10mmのベリリウムメッキ振動板を搭載しています。

一聴して感じるのは、「音楽を楽しむためのチューニング」になっていること。というか、それが普通のイヤホンなんですが。むしろモニター系ばかり持っている私が異常。

  • 低域ベリリウム特有の、沈み込むような深さとレスポンスの良さがあります。ボワつくことなく、タイトに鳴ります。
  • 中高域ベリリウムという金属メッキ振動板だったり、亜鉛合金ボディだったりするのですが、金属的な刺さりが全くなく、角が取れた非常にマイルドな響きです。むしろもうちょっと盛ってもいいのよ。

普段、私はSennheiserのHD600やHD6XX、あるいはAKG K240Sを使っているため、イヤホンもモニター系の「Truthear ZERO:RED」を購入しましたが、あちらが「音を分析する」ような音だとすれば、Queは「音に浸る」ための音。
ZERO:REDの味気無さ(それはそれでリファレンスとして非常に良いのだけど)に対して、低音域~中音域にフォーカスした音は、いつまでも聴いていたくなる心地よさがあります。

2. 【技術検証】なぜZERO:REDより音が大きい?インピーダンスと感度の罠

この2機種を使い比べていて、ある「不思議な現象」に気づきました。
Bluetoothトランスミッター兼DACであるFIIO BTR15のボリュームは同じままなのに、SIVGA Queの方が圧倒的に音が大きく聞こえるのです。

スペック表を見比べてみると、一見矛盾しているように見えます。

一般的には「インピーダンス(Ω)が低いほうが、電流が流れやすく音が鳴らしやすい」と思われがちです。数字だけ見れば、ZERO:REDの方が鳴らしやすいはず。
しかし、ここには「感度(Sensitivity)」というもう一つの重要な指標が関わっています。ここも表記違いで勘違いしやすいところだったりもします。

  • SIVGA Que:感度 108dB/mW
  • Truthear ZERO:RED:感度 約117.5dB/V (mW換算すると 約100dB/mW 程度)

オーディオにおいて、感度の「数dBの差」はエネルギー効率に大きな違いを生みます。
SIVGA Queは非常に「燃費が良い(高効率)」ドライバーを積んでいるため、実はスマホ直挿しや小型のドングルDACでも、パワー不足を感じることなく余裕でドライブできるのです。

3. リケーブルの正解:「KBEAR 梵音絡」との出会い

SIVGA Queの純正ケーブルは、見た目も豪華で悪くないのですが、個人的には少し中低域寄りになりすぎると感じました。
もう少し高域の抜け感や、分離感が欲しい。

そこで試したのが、KBEAR 梵音絡(ファンインルオ?)」というケーブルです。

これは銀メッキ銅線と無酸素銅線のミックス線なのですが、これがQueと割と相性が良い。若干、2pinの接続が緩くて不安ですが、勝手に抜けたりはしないので今のところはセーフ。
純正で感じた「わずかな籠もり」が晴れ、高域が少し伸びるようになりました。かといって、Queの持ち味である木の温かみは消えません。

ZERO:REDには「Tripowin Zonie」を合わせていますが、SIVGA Queにはこの「KBEAR 梵音絡」が、私の環境ではベストバランスだと感じました。え?もっと良いケーブルを買え?いや、1万円のイヤホンに1万円のケーブルは違うでしょ…。

まとめ:ロマンと実用性を兼ね備えた一本

美しいメイプルの木目、温かみのあるサウンド、そして機材を選ばない鳴らしやすさ。
SIVGA Queは、モニターサウンドに少し疲れて「ただ純粋に音楽に癒やされたい」という時に、自然と手が伸びるイヤホンです。

木目は一つひとつ違います。
あなただけの「唯一無二」の相棒を探してみてはいかがでしょうか。

SIVGA Que(Amazon)

【比較画像あり】「タダでもらった4K」と「プロ用WQHD」を並べたら残酷な結果になった話。私がBenQ PD2705Q-JPを選んだ理由

私は今まで、PCのモニター環境に「妥協」と「工夫」で乗り切っていました。

実は、普段の作業(主に音楽制作)に使っていた43インチの4Kモニターは、知人から譲り受けたもの。「画面が広ければDAW(音楽制作ソフト)のタイムラインが見やすいし、どうせMIX作業に厳密な色は関係ないからこれでいいや」と割り切って使っていたのです。

一方で、私は趣味で写真も撮影します。
当然、譲り受けた4Kモニターの色味が怪しいことは知っていたので、写真現像や映像編集の時だけは、手持ちの古いDellのIPSモニター(色は正確だが、DVI接続とか前時代的なもの)に繋ぎ変えて作業していました。

「広さ優先の4K(色は諦める)」と「色優先の古いIPS(画面は狭い)」。
この「使い分け」でなんとかなると思っていました。……そう、この「BenQ PD2705Q-JP」の画面を見るまでは。

今回、在宅勤務環境の改善も含めて、思い切ってデザイナー向けモニター「BenQ PD2705Q-JP」を導入しました。
そして、いつもの4Kモニターと並べて同じ映像を表示させた瞬間、私は自分の目を疑いました。

「今まで、こんなに『死んだ色』を見ながら作業していたのか……?」

今回は、妥協して使い分けていたモニター環境を、「質実剛健なWQHD」一本に統合したら、作業効率もクリエイティブの質も劇的に上がった話をします。

1. 【悲劇】同じ映像なのに、ここまで違う

論より証拠。まずはこの写真を見てください。
1枚目がこれまで使っていた「激安4Kモニター」、2枚目が今回導入した「BenQ PD2705Q-JP」です。

BenQ PD2705Qと激安4Kモニターの色味比較

BenQ PD2705Qと激安4Kモニターの色味比較

いかがでしょうか。この違い、衝撃的ではありませんか?

注目してほしいのは「肌の色」です。

左の激安モニターでは、女性の肌が黄色く濁って見えます。せっかくの表情も、どこか暗く沈んだ印象になってしまっています。
「4Kで高精細なはずなのに、なぜかパッとしない」。その原因はこの色の濁りでした。

一方、右のPD2705Qはどうでしょう。
背景の燃えるような夕焼けの赤は鮮やかに表現されつつ、女性の肌は透き通るような自然な色合い(スキンノート)が守られています。
髪の毛のシャドウ部分も黒つぶれせず、一本一本の質感が感じられます。

「モニターが違うだけで、被写体の魅力がここまで変わってしまう」。
写真現像をする人間として、自分の作品が意図しない色で表示されていたことに背筋が凍る思いがしました。

2. なぜ「BenQ PD2705Q-JP」を選んだのか?

単なる「綺麗なモニター」であれば他にも選択肢はあります。しかし、私がPD2705Q-JPを選んだ理由は、デスクワークの効率化を実現する機能が満載だったからです。

① 27インチ WQHD (2560 x 1440) という「最適解」

4Kは確かに高精細ですが、文字が小さすぎて、結局スケーリング(拡大)が必要になります。
対してWQHDは、ドットバイドットで表示しても文字が見やすく、かつ作業領域はFullHDの約1.8倍もあります。

Excelの列数も、DAWのタイムラインも、VS Codeのコード行数も、十分に確保できます。
「広すぎず、狭すぎず、全ての情報が鮮明」。これが今の私の最適解でした。

② デザイナー級の色精度「AQCOLOR」

BenQのデザイナー向けライン「PDシリーズ」は、sRGB / Rec.709 カバー率100%を誇ります。
そして、工場出荷時に一台一台キャリブレーション(色調整)が行われています。箱から出した瞬間から「正解の色」が出るという信頼感は、写真や動画を扱う人間にとって代えがたい安心感です。

③ ケーブル1本で革命!「USB Type-C (65W給電)」

これが在宅勤務において最強の機能でした。
会社支給のノートPCをType-Cケーブル1本で接続するだけで、「映像出力」+「PCへの給電」+「キーボードやマウスとの接続」が完了します。

これまでのように、デスクの下に潜ってACアダプタを繋ぐ必要はありません。デスク周りの配線が劇的にスッキリしました。

3. 複数PC持ちに刺さる「KVMスイッチ」機能

私は私用のデスクトップPC(Ryzen 9700X搭載)と、会社用のノートPCを使い分けています。
普通ならキーボードとマウスが2セット必要になり、デスクが散らかるところですが、PD2705Qには「KVMスイッチ」機能が搭載されています。

これにより、1セットのキーボード・マウスで2台のPCを操作可能です。
モニター側の設定を切り替えるだけで、自宅が瞬時に「仕事場」から「工房」へとスイッチします。このシームレスな体験こそ、私が求めていた環境でした。

まとめ:モニターは世界を覗く「窓」である

汚れた窓(色の悪いモニター)から世界を見ても、本当の美しさは分かりません。
これまでは「用途によってモニターを使い分ければいい」と思っていましたが、PD2705Q 1台に統合したことで、目の疲れも減り、デスクも広くなり、何より画面を見るたびに「美しい」と感じる満足感が得られました。

もしあなたが、「なんとなくスペック上の4K」を選ぼうとしているなら、一度立ち止まって「色の質」と「作業効率」を考えてみてください。
BenQ PD2705Q-JPは、あなたのクリエイティブをワンランク引き上げる、間違いのない投資になるはずです。

 

ベンキュー USB-C接続 PCモニター AQCOLORシリーズ デザイナー向け ダークグレー PD2705Q-JP [27型 /WQHD 2560×1440 /ワイド] PD2705QJP